日本メディアが取り上げていない 「中国半導体業界ニュース」

社長ブログ

今回は中国半導体業界に関するショートブログです。

日本のメディアでは全く取り上げられませんでしたが、先日、中国のニュースサイトで興味深い報道がありましたので、ご紹介いたします。
https://mp.weixin.qq.com/s/DNumwrNbVg5uFBNRvzf-3w

以下は、TMリンクの鷹野氏がこの記事を翻訳した内容です。


FOXCONNが半導体事業のグループ会社を設立。
12インチ自社工場を2棟建設か!

要約:北京時間5月5日、DigiTimesによると、世界最大のファウンドリ会社であるFoxconnが最近半導体グループを設立し、2棟の12インチファブの建設を検討中。

現在FOXCONNはYoung Liuの経営により、既に京鼎精密科技、訊芯科技等の半導体設備子会社を持っているが、半導体製造分野にも進出する意向で、2棟の12インチ工場の建設計画を検討中とみられている。
事情通の話では親会社のホンハイが東芝の半導体事業の買収に失敗したものの、半導体事業への野心はあり、あきらめてはいないとの見方。

その他、半導体産業関連の最近の動きは以下の通り。
4月20日、アリババ集団は中天微系統(CPU IP Core)社を買収し、本格的に半導体分野へ進出。
4月21日、雲南城投資集団が80億人民元を投じ月産50万個の生産ラインを建設予定。
4月23日、安世半導体(Nexperia)が中国携帯電話ODMトップの聞泰科技(WINGTEC)、雲南城投资、上海矽胤連合で114億人民元の共同投資。
4月24日、中国電子部品販売トップの深圳華強集団(HUAQIANG)が半導体集団設立。
4月25日、格力電器(GREE)は今後工場のグレードアップ、各種スマート製品の研究開発に資金を投入する予定で、今後は半導体技術にも関わり自社での半導体開発を見据えている。


フォックスコンは、東芝の半導体買収合戦に負けた後も虎視眈々と半導体業界参入を模索している様ですが、遂に有り余る資金力を活かして自社で前工程12インチファブを作る方向… テクノロジーノードにもよりますが、12インチファブの投資額はおよそ4500億円、2棟作ると言っていますので1兆円近い額……
日本では有り得ないですねえ……東芝半導体の買収額が2兆円ですからこれに比べれは半分ですが!

添付は先般の日経記事ですが、中国への投資のみならず技術移転もどんどん進みつつあり日本の半導体産業は、いよいよ設備,材料……に絞り込まれる様相です。

【添付資料】日本経済新聞「中国 ハイテク摩擦に備え 技術獲得へ半導体誘致」2018.5.3 記事