“Tacoma/TTSEMI”と”TowerJazz”との新たなパートナーシップ

2017年8月、”Tacoma/TTSEMI”と”TowerJazz”が、中国南京の新たな8インチファブにおけるパートナーシップを発表。
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 前回のブログでは、”TTSEMI”ができるまで(誕生までの経緯)についてご紹介しましたが,今回は2017年8月に発表された “Tacoma/TTSEMI” と ”TowerJazz” との新たなパートナーシップ契約の合意内容についてご紹介いたします・

 このパートナーシップ合意は、南京(中国)の新たな8インチ半導体ファブの新設を計画するものです。

 包括的合意の条件によれば、タワージャズ(*1)はオペレーションおよびインテグレーションに関わるコンサルタント業務と共に技術的知識を提供し、その対価としての支払いを受けることになります。
 また同施設で生産が開始されると、タワージャズは目標の月あたり4万枚ウェハの生産能力のうち最大50%までの権利を取得でき、この生産能力により、タワージャズは増え続ける世界的な需要に対応するための製造力と柔軟性を強化することができるようになります。

Tacoma(*3)/TTSEMI(*2)はプロジェクト全体にわたる活動、計画、成果物の全てにおける資金面の責任を持ちます。これには本施設の建設、試運転および立ち上げが含まれ、プロジェクトは、行政委員会やCredito Capital(*4)を通じ、またその他の第三者投資家や団体による潜在的な資金提供を通じて南京経済技術開発区(*5)の全面的な支援を受けて行われます。



タワージャズ(*1)について】
 タワーセミコンダクター株式会社 は、その子会社とタワージャズというブランド名でグローバルに事業を展開するスペシャルティファンドリのリーダーです。
タワージャズは、コンシューマー、産業機械、車載用、医療用、航空宇宙・防衛などの成長市場で次世代の集積回路(IC)を生産しており、SiGe、BiCMOS、ミックスドシグナル/CMOS、RF CMOS、CMOSイメージセンサ、パワーマネージメント(BCDおよび700V)、MEMSなど、カスタマイズが可能なプロセスプラットフォームを幅広く提供しています。また迅速かつ正確なデザインサイクルを実現する世界クラスのデザインイネーブルメントを提供し、IDMやキャパシティ拡大を必要とするファブレス企業向けにはTransfer Optimization and development Process Services(TOPS)を提供しています。複数のファブを使ってサービスを提供するために、タワージャズはイスラエルに2か所(150mmと200mm)、米国に2か所(200mm)、日本に3か所(200mmと300mm)の生産拠点を保有しています。

TTSEMI(*2)について】
 Tacoma (Nanjing) Semiconductor Technology Co., Ltd(TTSEMI)は江蘇省の省重点プロジェクト(2017)および南京市重点プロジェクト(2017)であり、世界的水準のエンジニアチームがアナログ集積回路の設計およびファンドリテクノロジー統合サービスを提供しています。

Tacoma(*3)について】
 Tacoma Technology Ltdは香港に設立された投資持ち株会社であり、2015年に南京開発区との協力合意締結によってTacoma (Nanjing) Semiconductor Technology Co., Ltd.(TTSEMI)が立ち上げられました。

Credito Capital(*4)について】
 Credito CapitalはWong Ping Kuen氏によって北京(中国)に設立され、中国本土、香港、韓国、英国の多様かつ経験豊富なプロによる国際投資チームを形成しています。Credito Capitalは国境を超えたM&Aや産業投資を専門としています。業界にはロジスティクス、半導体、新エネルギー車両が含まれますが、この限りではありません。

南京開発区(*5)について】
 南京開発区は1992年に設置され、2002年に国務院が国家経済技術開発区として承認しました。216平方キロメートルを超える開発用保留地であり、国家レベルの経済技術開発区としての総合ランクでは上位10位に入っています。同区は中国の先端製造および近代的サービスにおいて重要な産業拠点となっています。現在までに、計3,000社を超える会社と合わせて2,000億人民元(うち500社が外国資本の企業で、その合計投資額は120億ドル)の投資が本開発区内での事業設立のために導入されています。また、世界のトップ500社のうち73社が本開発区に拠点を置いています。将来的には、南京開発区は開発区内における集積回路の包括的な産業チェーンの開発に継続して力を入れてゆく予定です。