”TTSEMI”(中国南京Fab)ができるまで

【TTSEMI : Tacoma & Towerjazz Semiconductor】誕生の経緯

 CEOであるJoseph Lee氏は、台湾南部の出身で日本の大学を卒業後、アメリカの大学でMBAを取得し、2003年に台湾にて指紋ソリューションの会社”Tacoma”を創立しました。この前後に当時、富士通半導体部門の国際マーケティング部長であった立松と指紋センサービジネスでの協業を模索しました。

 2005年に立松が”株式会社TMリンク”を創業後、Joseph Lee氏はTMリンクの海外ブランチ社長に就任し、Tacomaを兼任しながら、次第に半導体業界に精通していきました。

 2010年からJoseph Lee氏は、TMリンクが上海でFabとして使っていたSMICや中国のTMリンク提携製造工場のサポートを行い、その人脈でTowerJazz西脇工場のCloseに伴う設備移動をSMICに繋ぎ、中国半導体業界で一躍有名になりました。

 2015年に中国政府の半導体産業政策に呼応し、TMリンクをR&Dセンターとすると共に半導体工場建設のプロジェクトをスタートし、2016年3月には中国淮安市に早くも12インチ半導体工場着工にこぎ着けました。

 2016年6月に中国南京市からの強い誘致と共に”TowerJazz Semiconductor”との強固な信頼関係を元に、南京開発区に「IDMビジネス」と TowerJazz Foundryを核とした「8インチアナログ製品半導体工場(TTSEMI)」の建設をスタートしました。尚、プロセス技術については、TowerJazz Semiconductorと提携しイスラエル本社からTTSEMIに移管することで合意しました。

 同じく2016年6月にTMリンク社長の立松がTTSEMI(南京市)のCTOに就任し、同時に日本ではアナログLSI設計専門会社である”H&Tテクノロジー株式会社”(木村社長:元トレックス常務)を立ち上げ、IDM製品の設計を開始しました。

 このようにして、Tacoma/TTSEMI/TMリンクは連携して、中国南京の半導体工場を拠点とする”IDM事業”をスタートいたしました。(つづく)

【Tacoma/TTSEMI/TMリンク 製品開発/製造_連携体制】